6月23日 区民福祉委員会

◎福祉保健部長(関口芳正) 
 それでは、ゲノム編集トマト苗に関する陳情中第1項につきまして、審査の参考としてご説明させていただきます。
 陳情の趣旨は、墨田区において福祉施設へ無償配布されるゲノム編集トマトの苗を受け取らないことを求めるものです。
 まず、ゲノム編集技術とは、近年、農作物などの新しい育種技術として研究開発が進められているもので、特定の機能を付与することを目的として、染色体上の特定の塩基配列を認識する酵素を用いて、その塩基配列上の特定の部位を改変する技術と定義されています。
 令和2年度食料・農業・農村白書は、令和2年12月にゲノム編集技術によって開発されたシシリアンルージュハイギャバトマト、以下ギャバトマトと言いますが、これが食品作物として届出され、社会実装が見込まれるとしています。また、開発企業は、昨年、ゲノム編集技術で開発されたギャバトマトの苗を5,000人の希望者に無料配布し、令和4年には障害児介護福祉施設にギャバトマトの苗を無償提供する計画であると仄聞しています。
 現時点では、本区に対して開発企業からギャバトマト苗の提供の申出はありません。また、障害児介護福祉施設に該当するものとして、発達に心配のある子どもが通う施設が本区では2か所、具体的にはみつばち園とにじの子園がございますが、これらは保育園に通いつつ月に1回約30分の個別療育を行うほか、週に1回約60分の集団療育を行う施設であり、食物を育てたり、育てたものを食べるということは原則してございません。
 説明は以上でございます。

○委員長(とも宣子) 
 本陳情について、何かご質疑、ご意見はありませんか。

◆委員(井上ノエミ) 
 私は不採択です。ゲノム編集技術の食品は遺伝子組換え食品と異なりますので、最近では食品に最も厳しい規制を行っているEUでも禁止を見直す動きがあります。
 もちろん、その安全性を心配する気持ちも理解できます。しかし、区民も認めていますから、採択するのは難しいと思います。

○委員長(とも宣子) 
 それでは、本陳情の取扱いについてお諮りいたします。
 本陳情については、趣旨に沿うことは困難であるとの理由により不採択といたしたいがいかがでしょうか。
     〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕

○委員長(とも宣子) 
 ご異議がありますので、起立表決により採決いたします。
 ただいまの委員長発議に賛成の方はご起立願います。
     〔賛成者起立〕

○委員長(とも宣子) 
 起立多数と認めます。
 よって、ただいまの発議のとおり決定いたします。
 以上で付託陳情の審査を終わります。

○委員長(とも宣子) 
 次に、「墨田区食育推進計画」の策定について、何かご質疑、ご意見はありませんか。

◆委員(井上ノエミ) 
 推進計画の41ページから、第5章、墨田区の食育の取組が書いてあります。ライフステージごとの取組は大変よいと思います。また、保育園や小中学校で積極的に取り組むのは大変重要だと思います。
 ところが、27ページ、食と郷土を育むでは、地域のネットワークの中に学校は入っていません。地域で学校が果たす役割はとても大きいですから、是非学校を入れていただきたいと思います。
 また、37ページの……

○委員長(とも宣子) 
 井上委員。申し訳ございません。
 前回、この内容については質疑を行っておりまして、今回はその際のご意見を反映した上で出てきているものでありますので、具体的にこれから内容変更ということの提案については、ここでは意見を述べる場ではもうないのですが、よろしいですか。
 それではほかにございませんか。